【2026年3月】新入荷情報&スケジュール

【3月3日 新入荷情報追加 スケジュール追加】




二月は逃げる・・といいますが、確かにあっという間に過ぎてしまいました。

当店では珍しく、スケジュールに余裕があり、『週休2日間』などという世間様並の生活なんぞを、記憶にある限り初めて過ごせました。

良いのか悪いのか・・・。(^-^;


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5分咲きの大阪城の梅林に行ったりもしました。


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ちょうど、大阪マラソンの日でもあり、すごい人出でした。気温も暖かく・・・梅林もぽかぽかした中、ゆっくりと回れました。

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桜の華やかさとはまた違う、美しさが有りますね~



さて、3月は早速・・・催事からのスタートです。


DMデザイン面表-01-1145x1536.png


『大美正札会』

2026年3月1日(日)10:00~17:00

   3月2日(月)10:00~16:00


当店の展示エリアはこのような感じでございます。


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※終了致しました! ご来場誠にありがとうございました。



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早矢仕有的 岐阜.jpg


3月の催事・・・第2弾です☆


3月20日(金)祝 ~29日(日)

岐阜の『マーサ21』というショッピングモールでのイベントです。


年末年始に開催されました、丸善日本橋店での『早矢仕有的資料展記念 骨董入札+眞葛焼特集』と、年始からの丸善 丸の内本店での『早矢仕有的資料展』が合体しまして・・・の巡回展です。


今回も、『早矢仕有的』の歴史をたどる展示に加えて、有的の事業であった『眞葛組』のご紹介を『眞葛香山』の詳細な説明パネルと共に展開し、眞葛焼作品を入札形式にて展示販売致します。


私は19日夕方~、20日夕方~、21(土)全日、22(日)18時位まで会場に滞在しております!

近県の皆様、是非お越し句だいませ☆




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【3月の新入荷情報】


◎大正末~昭和初期 二代 眞葛香山 仁清意初清水之画 茶碗


二代香山 仁清意初清水之画茶碗 (4).JPG


釣瓶水指や、お皿では扱っておりますが、お茶碗は初かもしれません。

他の作者では見られない、香山独自の意匠でお洒落なものです。




【3月のスケジュール】


1(日)2(月) 『大美正札会』


3 ベース

5 外販

6 オークション(大阪南美術会館)

7 オークション大会(大阪美術倶楽部)

9~11オークション(名古屋)

12 ベース

13~14 オークション大会(京都美術倶楽部)

17 ベース
18 ベース 午後~

19 オークション(大阪美術倶楽部)
20 オークション(名古屋美術倶楽部)

19~22 岐阜出張

19 『早矢仕有的資料展』 夕方~
20 『早矢仕有的資料展』 夕方~
21 『早矢仕有的資料展』
22 『早矢仕有的資料展』 ~18時頃

23 ベース (未定)
24 ベース
25 ベース  夕方~搬出

26 十翔会準備
27 十翔茶会

28(土)・29(日) 『十翔会』 (大阪美術俱楽部)

30 ベース (未定)
31 ベース


【仁阿弥道八 朝鮮模 焙烙】

先日は、この25年の間に・・・数えきれない位、目の前の道をクルマで通っているのに、数えきれない位・・近所を歩いているのに、一度も行けなかった『推しの聖地』に行ってまいりました。

(バスと電車移動が中途半端で、勢いで50分徒歩で強行軍するついででしたが💦)


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昭和3年に建てられたそうです。

なんのことはない・・・高橋道八家、の前ですから、そりゃそうですよね。(^^;



という数時間前に、手に入りました『仁阿弥道八』作品のご紹介です。




仁阿弥 南蛮模炮烙 (4).JPG


【仁阿弥道八 朝鮮模 焙烙】


幅    21.6cm

高さ   7cm

製作年代 文化8(1811)~天保13(1842)年頃

箱    共箱



『炮烙』は炭点前の時に使う『灰器』の別称です。


仁阿弥 南蛮模炮烙 (3).JPG


正面を沓形にへこませておりますが、これは意匠的なアクセントになると共に、持つときにも指をかけやすいという利点もあります。


仁阿弥 南蛮模炮烙 (5).JPG


初代から、『南蛮模』が多い道八作品ですが、この作品は『朝鮮模』となっております。


それはこの内側に施されております、文様によるものと思われます。

朝鮮半島で使用されていた、『甕』に施された文様がこのような『青海波』となっており、それからの引用なのでしょう。

仁阿弥 南蛮模炮烙 (6).JPG

といっても、朝鮮半島では抹茶茶道は無く、『灰器』が存在しないわけですから、オマージュ的な感じかと思われます。


仁阿弥 南蛮模炮烙 (7).JPG


風格のある上がりとなっており、『石』噛みもおそらく再現しているのかと。


仁阿弥 南蛮模炮烙 (8).JPG


裏側は鮮やかな素焼き風です。


仁阿弥 南蛮模炮烙 (9).JPG


彫銘の『道八』です。



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仁阿弥 南蛮模炮烙 (2).JPG


共箱です。


この箱に推される瓢箪印(大)は中後期の注文品に押される傾向があるように思います。


同じく『朝鮮模』であった片口は昨年扱いました。



仁阿弥 南蛮模炮烙 (4).JPG



『灰器』は、意外に・・・・お道具としてはお客様が近くで、長い時間対峙するお道具のひとつとなります。


広間のお茶会などでの拝見は別として、三器(茶碗・茶器・茶杓)よりも、良いお道具の発揮ドコロかもしれません。


お茶事に使われる方、または炭点前を略するお席で待合に炭道具を飾られる方に、是非お勧めしたい逸品でございます。





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【BASE 215】 大阪市浪速区日本橋東2-1-5 大阪南美術会館内


当店の出張営業所です。現在では『岸和田本店』よりこちらを中心に活動しております。

当ブログにてスケジュールをご確認の上、上記より事前に『ご来訪のご連絡』を頂戴致したく存じます。



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【2026年2月】の新入荷情報&スケジュール

《2026年2月24日 新入荷 画像追加》




◎天保12(1841)年 仁阿弥道八 志野暦手年男模 茶碗 七代道八極め箱

仁阿弥道八 暦手年男模茶碗 (5).JPG


志野『歳男』を幕末期の陶工がこぞって写しを製作致しました。

その中でも双璧が『樂了入』と『仁阿弥道八』の作となります。

道八の方が数は少なく、また18年の期間に製作を何度かされているいようで、製作年度が異なる作品が確認されておりますが総数としては現存はそう多くは有りません。

十碗程かも?

この個体は『陶説』にて過去に紹介されたものです。


※ご成約済みです。


◎林淡幽 色絵宝亀甲 茶碗

淡幽 色絵宝亀甲茶碗 (2).JPG

ちょっと、いいお茶碗です。

古清水を現代的に解釈した意匠もお洒落ですが、胴締を段階的に形成した凝った形状もまた魅力です。


※御成約済みです。


◎飯田光秋 松嶋 大棗 鵬雲斎 箱

飯田光秋 松嶋大棗 鵬雲斎 (4).JPG

裏千家出入り職方で、好み物も作っている漆工です。

この方は丁寧に少数を作っている印象で、この作品もまた・・上質な蒔絵や棗の形状、木地の形成の良さが光っております。内側は朱金です。



◎十一代 中川浄益 腰黒薬缶 小 而妙斎 箱


浄益 利写腰黒薬缶 而妙斎 (3).JPG


平成20(2008)年に浄益家が途絶えて、はや・・・18年になります。

浄益の薬缶も高く取引されておりましたが、随分値打ちになっては来たものの・・・流通量と需要がバランスされており、まだまだ高価でありました。また、状態も難有のものも多く・・・なかなか、入手するのをためらっていたところ、書付有りで新品同様の出物がご縁が在りました!

利休形をベースに、この色調と、このサイズで製作したのは11代のオリジナルとなります。

小、は女性の方でも運び易く、また見た目も品よく見えるのが特徴です。


※御成約済みです。


◎文化8(1811)~天保13(1842)年 仁阿弥道八 朝鮮模 焙烙

仁阿弥 南蛮模炮烙 (3).JPG


詳細は、近日ブログにて。


◎大正初期 七代 白井半七 今戸焼 鶏絵千切蓋置

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鶏と、ひよこが・・・愛らしいです。今戸焼では珍しい意匠かもしれません。


※御成約済みです。


◎相馬焼 輪 蓋置 箱無

相馬焼 輪蓋置 (1).JPG

今や、困難地域であります相馬焼・・・今年は『馬』年でもあります。

お手頃価格です。

※御成約済みです。


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先日、日本中の茶道具界を騒がせた某家旧蔵品の出物が、偶然にも1月にご縁がありまして・・・

せっかく揃った機会でしたので、突貫で企画・実行致しました、紙媒体展示企画です。


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『向付』


タイトル通り、『向付』または類する利用方法のできる器の選りすぐりを8点+おまけ3点、掲載しております。

当店の印刷物企画としては・・・

『2020御深井焼~尾張徳川藩窯、永樂保全 Blue&White』

『2024年 秋のJFKフェア』

『J.F.K.EXPOSITION2025』

に続いて、4回目となります。


今回は、リアル展示がございません。紙媒体+WEBでのご紹介となります。


20日頃より『限定100部』で配布開始しております。


ご希望の方はメールにてお知らせ下さいませ!



24日現在、お問い合わせ、ならびにご用命と頂戴しております☆


残数、50部切りましたところです。



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さて・・・来月は、『大美正札会』と『十翔会』と2つ催事がございますのですが・・・もうひとつ、増えてしまいました💦



場所は・・なんと、『岐阜市』です。



『丸善』を創った男 早矢仕有的資料展」


〈会期〉

2026年3月20日(金)~3月29日(日)

10:00~19:00 ※最終日は15:00閉場

入場無料

〈会場〉

マーサ21 ショッピングセンター 東館2階 特設会場(たんぽぽ横)

岐阜県岐阜市正木中1丁目2番1号


〈講演会・ギャラリートークイベント〉

講演会:3月21日(土)14時~ 小林昌樹先生(近代出版研究所 所長・慶應義塾大学講師)
ギャラリートーク:3月22日(日)14時~ 原田幸四郎(元丸善株式会社)
※講演会・ギャラリートークは事前予約制です。予約開始は2026年3月を予定しています。

〈主催〉 株式会社丸善ジュンク堂書店
〈協力〉 カワボウ株式会社、岐阜県山県市、丸善雄松堂株式会社、慶應義塾
〈後援〉 岐阜新聞社



先だって、丸善書店丸の内本店で開催されていたやつの巡回です。


『岐阜』は丸善創始者の出身地であるというゆかりの地なのです。


場所柄、より分かりやすく、また楽しくアレンジしての開催となるそうです。


前回は丸善日本橋店にて、併催となっておりました『骨董入札会』+『眞葛焼特集』が、今回は同会場にて行われることに。


骨董入札会は、明治・大正時代 の骨董縛りでのラインナップ、私が担当致します『眞葛焼特集』は作品を追加して、どちらも『入札形式』での展示販売となります。


まぁ・・・イオンモールのようなショッピングモールですので、百貨店や丸善書店のような場所とは全然違う雰囲気となるのですが。


珍しい機会ですので、愛知県・岐阜県の方々にはこの機会にぜひ、ご高覧頂ければ!と思います。


期間も、土日祝をたくさん含んだ10日間です。


私は、3月20日 夕方~、21日(土)・22日(日)と会場滞在致します。


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新年最初の1か月は・・・あっという間でした。

歳を取ると、月日が流れるのが『速く感じる』というものがあります。


『ジャネーの法則』というもので、19世紀のフランスの哲学者である『ポール・ジャネ』の提唱した法則です。

50歳の人にとっての1年は、5歳の子供にとっての1年の10分の1に相当するとされ、年齢が上がるにつれて同じ時間でも短く感じるというもの。


しかし、私個人的にはちょっと不思議に思うのです。


あっという間に終わった、とはいいつつも例えば・・・お正月のことや、1月5日に東京出張したのはずっと前のように感じております。


でも実際には1か月経っておりません。


こういうのは常に感じていることで、それは『月日が流れるのが速く感じる』とは逆なのでは?


さらに調べてみますと・・・


時間が早く感じる理由

①人生に占める時間の割合: 例えば、5歳の子供にとって1年は人生の5分の1ですが、20歳の人にとっては20分の1です。このように、年齢が上がるにつれて1年が人生に占める割合が小さくなるため、相対的に時間が早く感じられます。


②新しい刺激の減少: 子供の頃は新しい経験が多く、記憶が豊富であるため、時間が長く感じられます。しかし、大人になると日常がルーチン化し、新鮮味が薄れるため、時間が短く感じることが多いです。


③脳の情報処理の変化: 研究によると、年齢とともに脳が出来事を細かく区切らず、より大きな流れとして処理するようになるため、同じ時間でも記憶の感覚が異なることが分かっています。



なるほど。。。


ひょっとしたら、私の場合・・・ルーチンワークでなく、また新しいもの好きな部分もあるので、大まかにはルーチンのスケジュールではありますが、ここそこ、で仕事が区切られていたり、場所も全然違うとか、内容も異なることで『刺激』と『変化』が多いということが影響しているのかもしれません。

1か月が数か月のように感じているのは、数か月が1か月に感じているのとは逆なので『速く』過ぎてるというのとは逆なのかも?と思い始めている今日この頃なのです。


そんな55歳の2月が始まります。(^^;



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1月最後の週末は、珍しくふつーのようにお休み取れたので、リフレッシュ出来たような気がします☆




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1月最後の仕入れは・・・・食器が多く、全洗浄、乾燥、包み布などの仕立て・・・で結構時間がかかるのです。

ブログ記事の更新は、ベースが片付いてから頑張ります。








では、まずはスケジュールから。


【2月のスケジュール】


2 ベース
3 ベース  14時半~外販

5 ベース  11時半ご予約有

6 オークション(大阪南美術会館)
7 オークション(大阪美術倶楽部)
8 オークション(神戸)

9  ベース
10 ベース 午後~ 15時~×
12 ベース
13 ベース

16 ベース

18 ベース 午後~

19 オークション(大阪美術倶楽部)
  ~東京出張
20 オークション(名古屋美術倶楽部)
21 オークション(京都美術俱楽部)

24 ベース
25 ベース 午前×
26 ベース ×
27 ベース   14時~外出・搬出

28 荷飾り準備

3月1・2日 『大美正札会』(大阪美術俱楽部)


う~ん、一応、15日もベース日程が有ります。それはなぜか・・・

年間の催事スケジュールの中で、1月2月だけが『ゼロ』という偏り方なのです。💦

【二代 眞葛香山 仁清意蔦の細道 香合 惺斎 直書 箱】

2026年2月14日淀屋橋~中之島 (5).jpg

先日は、大阪市立東洋陶磁美術館で開かれた講演会『仁清のやきもの~イメージの虚実~』へ行ってきました。


お世話になっております梶山学芸員さんの、調査力・分析力・・そして切り込みのキレは、現代の最前線に立っておられる独自のもので、とても興味深く楽しめました☆


さて・・・その『野々村仁清』、からの流れと云えば・・・やはり『眞葛焼』は外せません。


『眞葛長造』の始めた『眞葛焼』は『眞葛ヶ原』にて開窯した、京焼の窯です。


父である『九代樂長兵衛』は樂焼と呼ばれる『陶器』を三条蹴上にて手掛けており、寛政8(1796)年『青木木米』に樂焼の指導もしております。

逆に、『十代 長造』は木米より陶技を教わっており、江戸後期の京焼界での重要なポジションに位置していたことは、このような関係性からも伺えます。


その後、『長造』は江戸へ行ったりもするのですが、天保年間に知恩院の近くの地で開窯したのです。


江戸初期の京焼の流れを復活させたのが特徴で、その時・・『野々村仁清』の没後から既に140年が経っておりました。


しかし、仁清そのものをコピーしたというのではなく、その技術やテイストを用いて新たなやきものを生み出したのです。


長造の代表的な作風のひとつに『信楽手』が有ります。


仁清のベースとなる単色陶器である『信楽手』に、注文製作ラインと近年の研究がなされております『色絵』を組み合わせたもので、『侘び』と『艶やかさ』をミクスチュアしたものです。


その後、次代である子、『初代 眞葛香山』の時期には影を潜めたその技法ですが・・・明治末期からの抹茶茶道復権の時期に、『二代香山』より再び作られるようになりました。



二代香山 蔦ノ細道香合 惺斎 (4).JPG


【二代 眞葛香山 仁清意蔦の細道 香合】


幅    5.8 × 3.4cm 

高さ   1.7cm

製作年代 大正後期

箱    共箱  惺斎 箱



香山オリジナル、の作品です。


二代香山 蔦ノ細道香合 惺斎 (5).JPG


『朽木』を模したベースを800℃~1000℃あたりで焼き、『藁灰釉』とよばれる『眞葛窯』特有の釉薬をわずかに意匠として流し掛け、800℃程で焼き、さらに『蔦』の絵付けを色絵にて描き、再び焼きます。

そこから最後に金彩を施して600℃程で焼くという複数回の行程となります。


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この、意匠のバランス感覚の絶妙さが・・・秀逸なのです。


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二代香山は、端正な色絵付けを得意としましたが、このような長造風の侘びさを包括するものも会得していたのです。


この意匠は『蔦の細道』にも例えられ、仁清の時代に現れた『俵屋宗達』による屏風に於いても『余白』を活かした美で蔦の侘びた情景に金という使い方で見事な作品があり、そこからのインスピレーションかもしれません。


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蔦の細道(左).jpg

(参考画像)



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表千家十二代『惺斎』の花押が朱漆にて書かれております。


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底面の印、は初代から三代迄継続して使われております。


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この作品は、某関西の財界人の所蔵品として長らく保管されていたのですが昨年からご遺族方がそろぞれ蔵出し整理をされることにより、一斉に市場に出る事になりましたうちの一つとなります。


二代香山 蔦ノ細道香合 惺斎 (2).JPG

共箱は箱の内底へ仕込まれます。


二代香山 蔦ノ細道香合 惺斎 (3).JPG


惺斎の書付です。


この旧蔵者の方は、表流を嗜まれており・・・『惺斎』時代のものを中心に、古いものから近代のものまでクオリティの高いコレクションを形成されていたようです。


このタイプは香山のラインナップの中では、花入や菓子鉢ではまずます・・存在致しますが、香合というアイテムでは全体の中でも少ないものとなります。

さらに、クオリティやコンディションも揃ったものとなりますとなかなか・・・


今回のご縁、をさらにお繋ぎしたいことと存じます。




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【加藤民吉 祥瑞文様 蓋物 5客】

先だって、アップ致しましたブログにてご紹介致しました民吉作品をもう1点。


こちらは、画像中心のご紹介と致しますね。


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【加藤民吉 祥瑞文様 蓋物 5客】


幅    12.3cm

高さ   8.3cm 11.1cm(蓋迄)

製作年代 文化4(1807)~文政7(1824)年頃

状態   1客蓋に直し有 2客、身が甘ヤケ

箱    仕立て箱



加藤民吉 蓋物 (4).JPG


加藤民吉 蓋物 (5).JPG


加藤民吉 蓋物 (6).JPG


まるで、木製のような滑らかなラウンドフォルムです。

『卍紋』


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肉厚のある部分と、薄い部分と強弱をつけてます。


『五良大甫 呉祥瑞』


加藤民吉 蓋物 (8).JPG

『亀甲松紋』



加藤民吉 蓋物 (9).JPG

『青海波紋』



加藤民吉 蓋物 (10).JPG

『七宝繋ぎ紋』



加藤民吉 蓋物 (11).JPG


外側の文様が内側に折り込んで描かれます。


加藤民吉 蓋物 (12).JPG


『瀬戸民吉寫之(花押)』



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5客揃です。


加藤民吉 蓋物 (14).JPG

加藤民吉 蓋物 (15).JPG

1客 蓋に直しが有ります。

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いづれも、染付の意匠の上がりはさすがの、民吉です。


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丁寧な、客ごとに仕分けのある木箱が仕立てられております。


2020年に『瀬戸市美術館』で開催された『初期瀬戸染付の謎 ~加藤民吉とその時代~』にも同手が出展されておりました。


まぁまぁ、お値打ち価格かと、思います。



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【加藤民吉 祥瑞文様 火入 一対】

今回のご紹介は、いつもに増して・・・マニアックになってしまいます。(^^;

少々、最初から長文となりますが、お付き合いの程よろしくお願いいたします。



今ではあたりまえの・・・・『染付磁器』ですが、江戸時代後期までは有田の肥前でのやきものしか有りませんでした。

17世紀初頭より開始されていた伊万里、鍋島焼といったものです。


『瀬戸焼』は陶業としては”1000年”もの歴史を誇る一大窯業地でありますが、『染付磁器』では、有田に遅れる事・・・・”200年”後の享和年間に初の染付磁器の焼成が行われました。


日本各地でのやきものが流通する中で、瀬戸焼の地位も安泰ではなく、あらたな窯業への模索が必要となりました。

『尾張藩』の指示の元、享和元(1801)年より試作が開始され、享和3(1803)年には最初の染付磁器が完成します。

しかしながら、まだまだその染付技術は焼成レベルは低いもので、優れた染付磁器への壁は大きかったのです。


そこで、陶工であった『加藤民吉』に、藩より密命が下されました。


それは『有田』へ潜入して技術を学んで来いというものです。


『加藤民吉』は、瀬戸の『大松窯』の窯元『加藤吉左衛門』の子として生まれましたが、”次男”であったが故に家業を継承することが出来ず、父と共に『熱田前新田』の開拓に従事する傍ら、『尾張藩熱田奉行』の『津金文左衛門』の指導の元、染付磁器の試作を行っていたことで白羽の矢が立ったのです。


その時代、他藩への往来もきびしく・・・さらに、藩の重要な技術をおいそれと会得するのは簡単では有りません。

文化元(1804)年2月22日に肥前へ旅立ち、3年4カ月もの期間をかけて各地の『寺』や縁をたどって信用を得つつ、なんとか修行を成立させたのです。


その行程は、同一箇所を含めて”36か所”での滞在によるもので、いかにして信用を得て先へ進んでいったのかという苦労がしのばれます。

まるで宇宙戦艦ヤマトのイスカンダル行きのような険しい旅です。

その辺の行程につきましても、詳細な記録が残っており現在へ伝えられております。


文化4(1807)年6月18日、ついに無事に瀬戸へ『染付技術』を持ち帰りました。


それにより、瀬戸は染付磁器の産地として革新的な製品を生み出し、有田焼をもしのぐようになったのです!


以来、『加藤民吉』は『磁祖』としてあがめられ・・・毎年6月には『民吉祭り』が行われております。



瀬戸へ帰還後の、民吉作品として認知されるものは、やはり在銘のものとなり『祥瑞文様』のシリーズが知られます。


当店でも、なんとか・・・希少な中、様々なご縁により扱うことが出来ておりますが・・おそらく、継続的に”販売”しているのは現在では唯一かと思います。

ますが、某コレクターの瀬戸磁器コレクションが放出されたことにより、さらに現在手持ちが充実しており、7点もの作品(群)が揃っております。


まずは、『火入』をご紹介致しましょう。


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【加藤民吉 祥瑞文様 火入 一対】


幅    8.8cm

高さ   18.4cm

製作年代 文化4(1807)~文政7(1824)年頃

箱    仕立て箱



なんとも、洒脱な意匠です。


加藤民吉 火入 (11).JPG


しっかりとした形成で、高いクオリティとして焼きあがっております。


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内側に銘があること、同デザインの小さいのも確認していることから・・おそらく『向付』として生まれたものと思われます。


四方の面それぞれに異なる意匠となります。

加藤民吉 火入 (4).JPG

『卍紋』


加藤民吉 火入 (5).JPG

『亀甲松紋』


加藤民吉 火入 (6).JPG

『青海波紋』


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『七宝繋ぎ紋』



これらが、斜めの帯状の文様として隣の意匠と連続するように配置されております。

本歌の『祥瑞』を超えて、日本独自の祥瑞文様として昇華している気が致します。


加藤民吉 火入 (8).JPG


『五良大甫 呉祥瑞 瀬戸民吉 寫之 (花押)』


内側に銘書きがされております。


現在では、収納箱の記載や遺された手紙などから、この銘と花押は『初代民吉』として分類されることとなります。


加藤民吉 火入 (9).JPG


特徴的な高台の形状ですが、これは猪口でも同様な形状となっており、意図があったと思います。

安定性かな?と思いましたが、それなら高台径だけを広げれば良いわけです。

個人的には、磁器土の良さを見せたかったのではないのかと考えたりも。


加藤民吉 火入 (2).JPG


前所蔵者様が、コレクションへの思い入れが強く、全てのコレクションにきちんとコストをかけた桐箱と仕立てをされております。


加藤民吉 火入 (12).JPG


火入としてのサイズ感は、こんな風になります。


斜めに置くとかっこよいですね。



先述の通り、『瀬戸』では元々長男のみが、窯を継承することが可能でした。

ところが、もともとの『陶器』に対してあらたな・・『磁器』は『新製焼』として次男による製作も許され、また新たな世界を目指し、『新製焼』への転換を『尾張藩』へ申し出る窯も多数現れ・・・そのことにより、『瀬戸染付』は明治にいたって世界へ輸出される一大産業となっていくのです。


余談ですが、京焼で一番最初といわれているのが・・文化9(1812)年、『仁阿弥道八』が三十才の時に青華磁器の焼成を完成させたことによるもので、それは『瀬戸焼』に遅れる事”5年”でありました。


そんな、『瀬戸染付』でありますが、やはり黎明期から民吉時代に関しては、これまで70年に及ぶ近代の研究がなされてきましたが、これ以上に新たな資料が出てこず、不明なことだらけとなっております。


令和2(2020)年より数年に渡り、『瀬戸市美術館』が民吉の生誕250年を期して、伝世品の体系化と紹介をされました。

おそらく過去最大、かつ最高の内容であったと思いますが、そこで判明したのは・・・

これ以上は判らない。という事実でした。💦


『初期瀬戸染付の謎 ~加藤民吉とその時代~』


云い得て妙、な展観タイトルなのです。


謎、ロマン、もまた・・愉しみでもありますが。



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