JFK presents 1 おもろいで!幕末尾張陶1 『御深井焼~尾張徳川藩窯~』『永楽保全 Blue&White』

構想?年、制作期間45日・・・

兼ねてより、このJFKにてご紹介しておりますマニアックなジャンルを、きちんとした形でご紹介したいと思っておりました。

展示会等で、当店ならではの特集展示は色々とさせて頂いておりますが、より解りやすい形で・・・そして、ご遠方でお越しになられない方や、ネット環境に無い方、ネットが苦手な方にも知っていただきたい!という思いで一念発起し、自費出版致しました。

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JFK presents 1 おもろいで!幕末尾張陶1 

『御深井焼~尾張徳川藩窯~』『永楽保全 Blue&White』

全12ページ フルカラー 冊子



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尾張徳川家の藩窯の御深井焼、の茶陶としての後期御深井焼、そして藩に関わる九朗や幻の加藤民吉の新製瀬戸焼へ・・・・そこから染付と同じ徳川家でも紀州徳川家の藩窯に関わった保全の染付の特集へと繋がります。

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私がJFKにて拙い文章で綴ってきた内容をブラッシュアップし、最新の研究資料ならびに私見でのコメント、さらに解りやすい年表等も新たに製作し、ページ数以上のコンテンツになっていると思います!

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せっかくの企画なのですが、大美特別展では『香山式3 MAKUZU BAR』が決まっております。

これまで皆様に支えて頂いておりますJFKならでは、のネットワークコミュニケーションにて、あらゆる形態でご紹介をさせて頂きたいと思います。『アナログクラウド』ともいいましょうか・・・新たな特集企画展示会のスタートです。 どうぞ宜しくお願い申し上げます!


※ご希望の方は実費にてお分けいたします。税金と送料は当方で負担致します。
¥1000

お申込み先  fujii-01@xc4.so-net.ne.jp



リアル展示は以下の予定となっております。

2020年2月23日(日)・24日(月・祝) 

”岡山アートフェア” 第2セントラルビル 主催岡山美術倶楽部

     3月4日(水)~10日(火) 

”骨董まつり” 近鉄百貨店上本町店 イベントスペース

2020年1月19日~20日の新入荷情報です。

昨日は十軒店の初日で、11時~19時のところを、18時に早退させて頂き、東京から帰って来たら23時でした。

さすが、東京日本橋の中心地・・・来店されるお客様の多いこと多いこと。。

お馴染みの皆様もお顔を出して頂き、感謝でございます。

会期は本日を含みまして、まだまだ9日間ございますので、是非☆



では、東京出張前の新入荷情報を。



眞葛長造 模仁清千鳥 香合 ※ご成約済

永楽和全 染付羅漢 喫茶碗 【5客】

永楽保全 黄交趾焼 小天目 秋草図

永楽回全(宗三郎) 枚方猪口 【10客】

永楽保全 模祥瑞 湯呑 和全極め箱

初代清水六兵衛 御本立鶴 茶碗 五代極め箱

二代矢口永寿 乾山写 菊 梅花形小鉢

加藤十右衛門 織部茶入 鵬雲斎箱 友湖仕覆

川端近左 真塗 長板  大小 ※御成約済み

永楽即全 金蘭手宝尽 花入

海老屋 十軒店 明日からです?

本日、お江戸に上京しまして…準備完了ですッッッッ

「海老屋 十軒店 EBIYA10 ~未知との遭遇~」

当店は、三井記念美術館に面した道路沿いのガラスエリアです。

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夜でも綺麗に見えます[ぴかぴか(新しい)]

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「香山式 3 ~用の器を中心に~」のハーフVer.となります。

明日22日の初日と、31日の最終日のみの滞在となりますので、各作品への想いを込めたキャプションを用意して展示しております!

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こちらは、表通り沿いの十軒の紹介エリアです。

2020年1月22日~31日の10日間、皆様のご来訪をお待ち申し上げております。

十軒のカラーが色濃く現れた催しとなっております。

これは、観るだけでも楽しいこと請け合いです。


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今回のDMで、海老屋さんのご主人に被ってもらった…

グレイのマスク。(試しにやってみました[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)])

仁阿弥道八 黒茶碗 淡々斎箱 銘「飛火の原」 鵬雲斎箱 銘「山家」

続きまして、仁阿弥作品のご紹介です。

仁阿弥道八は様々な作品を作りましたが、やはり主軸を置置いていたのは「茶道具」でありました。

江戸時代には、美術館も無ければTV勿論のこと、写真もないわけで…古来よりの名器や美術は作品に触れること、知ることはなかなか困難なことです。

そこで、教養人や文化人、豪商や武家などが美術に接することが出来る機会としてメインステージとなったのが、「茶室」なわけです。

なので、腕に覚えのある陶工が茶道具を制作するというのは必然ともいえるわけです。

現代のように、使う「道具」として茶道具があり、コレクションするだけ、飾るだけの作品を作るという意識とはまた異なるものであったわけです。

京都には、桃山時代より続く「楽家」が存在し、確固たる地位と技術が周知されております。

家元や茶人、数奇者による手造り作品を別として、楽茶碗というものは江戸時代には、脇楽や「神楽岡文山」以外には見受けられないのはそういうことであり、現代作家では楽茶碗お写しが多数製作されているよう…あくまで道具としての需要に応じて発展したのとは違って、手を出しにくいものでもあったのです。

仁阿弥は黒楽・赤楽共に果敢にチャレンジします。

左入の七種茶碗にも触れ、その写しにも挑戦致しました。

しかしながら、伝世品には出来映えのばらつきが多く、なかなか佳品に出逢えることも少ないのです。

今回、過去の美術館出品作品などにも見られない抜群の作品を手にすることが出来ました。

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仁阿弥道八 黒茶碗

形状、重さ、申し分無い出来映えです。

一入より確立された、朱釉も見事に再現されております。

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反対側より。

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見込みも端正に仕上がっております。

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高台。 印は「仁阿」丸印です。

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共箱です。仁阿弥号を賜って以降の作品であります。

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淡々斎の箱があります。

銘は「飛火の原」

飛火野の原ことですね。


奈良市、春日山のふもと、春日野の一部。また、春日野の別名。元明天皇のころに烽火(のろし)台が置かれたことに由来する名です。

古くは「とぶひの」ともいわれ、鹿島大明神が春日の地にお着きになられたとき、八代尊様が光明のため口から火を吐かれ、その炎がいつまでも消えず飛んでいる様に見えたことからこの名がついたとも、飛火が古代の通信施設「烽火(のろし)」の意味であるからだといわれています。

この黒茶碗の朱釉から連想された銘と思われますが、近年では見られない銘付けであり、やはり昔の方が情緒や文化的イマジネーションがありますね。

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ですが、もっと解りやすいのも・・・ということでしょうか、元の所有者である茶人様により、追銘も依頼されております。

鵬雲斎大宗匠箱 「山家」

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このような、外箱に仕込まれます。


私としても、、これだけの仁阿弥の黒茶碗に出会うことは多分この先もなかなか無いと感じ、張り込んで入手してみました。(^.^)

※御成約済みです。

仁阿弥道八 唐物模扇 向付 【10客】 共箱・九代箱

明日より、大阪・名古屋・京都美術倶楽部で・・そのまま東京へ出張と続きます。(^^;

その合間を縫って、ちょこちょこと作品のご紹介をしたいと思います。

まずは仁阿弥シリーズから。


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仁阿弥道八 唐物模扇 向付 【10客】 共箱・九代箱


これは、仁阿弥作品の中でも大変珍しい物です。

同時期では、保全や了入が懐石道具を作っているのに対して、仁阿弥は鉢類が多いだけです。

古染付で有名な『半開扇』と呼ばれるタイプで、十客揃いで作られているというのも当時としては珍しいものです。

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深い作りで、造形のよさが引き立ちます。銘は側面に描かれております。

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文人的な図柄です。

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裏側です。

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共箱 甲側

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共箱 裏側

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外箱に九代の極め箱が添います。

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10客並べると壮観です。

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仁阿弥 道八 天明3年(1783年) - 安政2年5月26日(1855年7月9日)


仁阿弥道八は、高橋道八家の二代目で、兄の早世により29歳で家督相続し、五条坂に開窯。

奥田頴川、宝山文蔵らのもとで修行を積み、青木木米らと共に京焼の名手として知られます。

仁和寺宮より「仁」、醍醐寺三宝院宮より「阿弥」の号を賜り、出家名「仁阿弥」を称する。

カチッとした作風とクオリティの保全に対して、ざっくりとしたものも含み・・・温かみのある作品とユーモアさも包括しているのが道八の魅力であります。

その裏付けとして、確かな技術力と見識眼があるのは間違いなく、各地の御庭焼に招聘されているのがその証です。

45歳の時に紀州藩御庭焼(偕楽園焼)立ち上げに参画、以後、高松藩御庭焼(賛窯)、薩摩藩御庭焼(磯御庭焼)、角倉家御庭焼(一方堂焼)、西本願寺御庭焼(露山焼)などに協力。

天保13年(1842年)、伏見に隠居し「桃山窯」を開窯、作陶を続けた。

建仁寺とのゆかりが深く、おそらく寺所持の名品の多くに触れていたと思われ、その事が自身の作品へ反映されています。

建仁寺にも同時期の京焼陶工の中で最多の数が所蔵され、現存しております。

仁阿弥作品の魅力は、バラエティの中に一貫して通じるポリシーとセンスでしょう。

次も仁阿弥作品の御紹介となります。

2020年1月14日の新入荷情報です。

京都出張行って来ました。

蔵出し…の出物が有りまして、これまで見たことの無い逸品で…

今回は一点集中で手に入れることに致しました。

詳しくはまた、写真撮影してご紹介したいと思います。


仁阿弥道八 黒 茶碗

共箱 淡々斎箱 銘「飛火の原」
鵬雲斎箱 銘「山家」


これまで展観等で出ていたどの黒茶碗よりレベル高いです。